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現場での熱中症対策!義務化された内容を徹底解説

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「最近、熱中症対策が義務化されたと聞いたけど、具体的に何をすればいいんだろう?」

「もし対策を怠ったら、罰則はあるのだろうか?」

建設業や製造業など、高温多湿な環境で働く作業員の安全を守る責任者として、このような疑問や不安をお持ちではないでしょうか。

2025年から、労働安全衛生法に基づく熱中症対策が強化され、事業者にはこれまで以上に具体的な対応が求められるようになりました。この法改正は、単なる推奨ではなく「義務」であり、違反した場合には罰則が科される可能性もあります。

この記事では、現場の安全衛生管理者や経営者の皆様に向けて、熱中症対策の義務化について、以下の点を分かりやすく徹底解説します。

  • 義務化の背景と具体的な内容
  • 違反した場合の罰則
  • 現場で今すぐ実践できる対策
  • よくある質問への回答

大切な従業員の命と健康を守り、法令を遵守した安全な職場環境を構築するために、ぜひ最後までお読みください。

※本記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。法令・制度の改正等により、最新の情報と異なる場合がありますので、必ず最新の公式情報をご確認ください。


熱中症対策の義務化とは?いつから対象?

まずは、今回の法改正の全体像を把握しましょう。なぜ義務化が必要になったのか、いつから、誰が対象になるのかを解説します。

法改正の背景と目的

近年、気候変動の影響により、日本の夏はますます厳しさを増しています。それに伴い、職場での熱中症による労働災害(死亡・休業)も深刻な問題となっています。

このような状況を受け、厚生労働省は労働者の安全と健康を確保するため、労働安全衛生規則を改正しました。この法改正の最大の目的は、事業者に具体的な熱中症予防対策の実施を義務付けることで、労働災害を未然に防ぐことです。

これまでは努力義務や通達が中心でしたが、より実効性のある対策を徹底させるために、法的な拘束力を持つ「義務化」へと踏み切ったのです。

(参考:厚生労働省「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案の概要」

義務化はいつから?適用スケジュール

熱中症対策を強化する改正労働安全衛生規則は、2025年6月1日からすでに施行されています。

対象となる事業者・業種

今回の熱中症対策の義務化は、労働安全衛生法が適用されるすべての事業者が対象です。企業の規模や業種に関わらず、労働者を一人でも雇用している場合は、対策を講じる義務があります。

特に、以下のような高温多湿な環境で作業を行う業種では、より徹底した対策が不可欠です。

  • 建設業(屋外・屋内)
  • 製造業(溶解炉、加熱炉などがある工場)
  • 運送業(荷物の積み下ろし)
  • 警備業(屋外での巡回)
  • 農業、林業
  • 清掃業

厚労省が定める具体的な対策義務の内容

では、具体的にどのような対策が義務付けられたのでしょうか。厚生労働省が定める主要な項目を5つに分けて解説します。

1. 暑さ指数(WBGT)の把握と低減措置

今回の義務化で最も重要な変更点の一つが、暑さ指数の管理です。

暑さ指数(WBGT)とは、気温だけでなく、湿度、日射・輻射熱などを取り入れた、熱中症の危険度を示す指標です。

事業者は、WBGT値を測定できる機器(WBGT計)を設置し、その数値を労働者が容易に確認できるようにしなければなりません。そして、WBGT基準値を超える場合は、作業を中断したり、休憩時間を増やしたりするなどの措置が義務付けられました。

(参考:環境省 熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)について学ぼう」

2. 作業管理者・労働者への労働衛生教育

事業者は、熱中症のリスクが高い現場で作業を管理する者や、実際に作業を行う労働者に対して、労働衛生教育を実施する義務があります。

教育すべき内容は以下の通りです。

  • 熱中症の症状と重症度
  • 熱中症の予防方法(水分補給のタイミング、服装など)
  • 暑さ指数(WBGT)の意味と確認方法
  • 緊急時の救急措置
  • 自社の熱中症対策計画

これらの教育を定期的に行い、現場全体の知識と意識を高めることが求められます。

3. 休憩場所の確保と作業時間の見直し

労働者が適切に休憩し、体温を下げられる環境を整備することも重要です。

事業者は、日陰や冷房設備のある涼しい休憩場所を確保する義務があります。また、WBGT値が高い日や時間帯には、作業時間を短縮したり、連続作業時間を短くして休憩時間を長くしたりするといった作業計画の見直しも必要です。

4. 水分・塩分の補給と健康状態の確認

熱中症予防の基本である水分・塩分補給を、会社としてサポートすることが義務付けられました。

事業者は、労働者がいつでも水分や塩分(経口補水液、スポーツドリンク、塩タブレットなど)を摂取できる環境を整備しなければなりません。

また、作業開始前には、朝礼などで労働者の健康状態(睡眠不足、体調不良、飲酒の有無など)を確認し、熱中症のリスクが高いと判断した場合は、作業内容の変更や配置転換を検討する必要があります。

5. 異常時の救急措置と緊急連絡網の整備

万が一、労働者が熱中症の症状を訴えた場合に備え、迅速に対応できる体制を整えておくことも義務です。

具体的には、あらかじめ救急措置(涼しい場所への避難、衣服を緩めて体を冷やす、水分補給など)を定め、労働者に周知しておく必要があります。

さらに、病院や診療所など、緊急時に連絡すべき医療機関と連絡網を事前に整備し、現場に掲示しておくことも求められます。


違反した場合の罰則規定

「もし、義務化された対策を怠ってしまったらどうなるの?」という点は、経営者や管理者にとって最も気になるところでしょう。

労働安全衛生法に基づく罰則内容

今回の法改正により、事業者が定められた熱中症対策を怠った場合、労働安全衛生法違反とみなされる可能性があります。

その場合、「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」という罰則が科されることがあります。これは、単なる行政指導ではなく、刑事罰です。

指導・送検に至るケース

実際に罰則が適用されるのは、労働基準監督署による立ち入り調査や、労働災害が発生した後の調査がきっかけとなることが多いです。

  • 是正指導: 調査で不備が見つかった場合、まずは是正勧告や指導が行われます。
  • 罰則適用・送検: 指導に従わない悪質なケースや、対策を怠ったことが原因で死亡災害などの重大な事故が発生した場合は、罰則が適用されたり、書類送検されたりする可能性が高まります。

罰則を避けることはもちろんですが、最も大切なのは労働者の命を守ることです。法令遵守は、そのための最低限の責務と捉えましょう。


現場で今すぐ使える熱中症対策

法改正の内容を理解した上で、次は現場で具体的に何をすべきかを見ていきましょう。すぐに導入できるグッズや、建設現場での対策事例、便利なチェックリストを紹介します。

導入すべき対策グッズ・ツールリスト

暑さ指数(WBGT)計

  • 義務化対応の必須アイテム
    WBGT値を正確に測定し、作業計画の判断基準とするために不可欠です。労働者がいつでも確認できる場所に設置しましょう。

空調服・ファン付き作業着

  • 作業中の体温上昇を抑制
    服の中に風を送り込むことで汗を気化させ、その気化熱で体を冷やします。作業効率の維持にも繋がり、近年多くの現場で導入されています。

経口補水液・塩分補給タブレット

  • 効果的な水分・塩分補給
    汗で失われる水分と電解質(塩分など)を効率的に補給できます。水だけでは不十分なため、必ず塩分も併せて補給できる環境を整えましょう。

スポットクーラー・大型扇風機

  • 休憩場所や作業環境の改善
    休憩場所を効果的に冷やしたり、風通しの悪い場所で空気の流れを作ったりするのに役立ちます。ミスト機能付きの製品も効果的です。

建設・工事現場での対策事例

特に熱中症リスクが高い建設現場では、以下のような独自の工夫が行われています。

  • 作業時間のシフト: 真夏は日中の作業を避け、早朝や夕方に作業時間をずらす。
  • ミストシャワーの設置: 休憩所や現場の出入り口にミストシャワーを設置し、手軽に体を冷やせるようにする。
  • こまめな休憩の徹底: WBGT値に応じて、15分〜30分ごとに短い休憩(クールダウンタイム)を設ける。
  • 単独作業の禁止: 必ず2人以上で作業を行い、互いの体調変化に気を配れる体制を作る。
  • ヘルメット用送風機: ヘルメット内部の蒸れを軽減し、頭部の温度上昇を防ぐ。

ダウンロードできる対策チェックリスト

自社の対策状況を確認するために、以下のチェックリストをご活用ください。印刷して現場に掲示するのもおすすめです。

現場の熱中症対策チェックリスト

  • 体制・計画
    • □ 熱中症対策の責任者は決まっているか?
    • □ WBGT値に応じた作業計画(中止基準など)は周知されているか?
    • □ 緊急時の連絡網は整備・掲示されているか?
    • □ 労働者への安全衛生教育は実施したか?
  • 環境整備
    • □ WBGT計は見やすい場所に設置されているか?
    • □ 冷房設備のある涼しい休憩場所は確保されているか?
    • □ 水分・塩分補給のための飲料やタブレットは常備されているか?
  • 日常管理
    • □ 作業開始前に労働者の健康状態を確認しているか?
    • □ 定期的にWBGT値を測定・記録し、周知しているか?
    • □ 計画に沿って、こまめな休憩が取れているか?
  • 緊急時対応
    • □ 熱中症が疑われる場合の対応手順は周知されているか?
    • □ 体を冷やすための物品(氷、冷たいタオルなど)は準備されているか?

熱中症対策義務化に関するQ&A

最後に、事業者の方からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 6月から特別な対策は必要か?

A. はい、必要です。

真夏の7月〜8月だけでなく、体が暑さに慣れていない6月や梅雨の晴れ間も熱中症のリスクが非常に高い時期です。

むしろ、体が暑さに順応できていないため、急な気温上昇で重症化するケースも少なくありません。本格的な夏が来る前の、5月下旬から6月にかけて対策を万全にしておくことが極めて重要です。

Q. 小規模な事業所も対象になるか?

A. はい、対象になります。

前述の通り、今回の義務化は事業所の規模に関係なく、労働者を一人でも雇用しているすべての事業者が対象です。

「うちは数人しかいないから大丈夫」ということはありません。従業員の人数に関わらず、法令に基づいた対策を講じる必要があります。

Q. 対策費用に使える助成金はあるか?

A. はい、活用できる可能性があります。

熱中症対策のための設備投資には、国や自治体の助成金が利用できる場合があります。代表的なものに、厚生労働省の「エイジフレンドリー補助金」があります。

この補助金は、高齢労働者の労働災害防止対策を目的としていますが、その一環として熱中症対策のための設備(例:空調服、スポットクーラー、WBGT計など)の導入費用が補助対象となることがあります。

年度によって要件や申請期間が異なるため、最新の情報を公式サイトで確認することをおすすめします。

(参考:厚生労働省「エイジフレンドリー補助金」


まとめ

今回は、2025年6月1日から施行された現場での熱中症対策の義務化について、その背景から具体的な対策、罰則までを詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。

  • 義務化は全事業者が対象: 労働者を雇用するすべての事業者に熱中症対策が義務付けられました。
  • WBGT値の管理が必須: 暑さ指数(WBGT)を測定し、基準値に応じた作業管理(作業中断など)が求められます。
  • 具体的な対策の実施: 労働衛生教育、涼しい休憩場所の確保、水分・塩分の提供、緊急時対応体制の整備などが義務です。
  • 違反には罰則も: 対策を怠り、労働安全衛生法に違反した場合は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科される可能性があります。

熱中症対策の義務化は、単に罰則を避けるためのものではありません。それは、厳しい環境で働くかけがえのない従業員の命と健康を守るための、事業者としての重要な責務です。

この記事を参考に、ぜひ自社の対策を見直し、安全で働きやすい職場環境を構築してください。

※本記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。法令・制度の改正等により、最新の情報と異なる場合がありますので、必ず最新の公式情報をご確認ください。

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